こんにちは。
今、債券を所有するのはクレイジー?【レイダリオ】では、米国債券について少しネガティブな情報を書きました。
米国債券の利率が下がっていることは事実でありますが、債券ETFのパフォーマンスは実際どうなっているのか、今回調べてみましたのでシェアしたいと思います。
代表的な米国長期債券ETFである、VGLTとTLT、SPTLの3つのETFを比較しました。
こんな方におすすめ
- 米国長期債券ETFに興味がある方
この記事のまとめ
- VGLTもTLTもパフォーマンスに大きな差異はない。
- 経費はVGLTの方が一番安い。
- S&P500とザックリ逆相関のパフォーマンス。
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VGLTとTLT、SPTLを比較
シンボル | VGLT | TLT | SPTL |
---|---|---|---|
費用 | 0.05% | 0.15% | 0.06% |
利回り | 2.0% | 1.6% | 1.99% |
運用額 | 4.6 B$ | 17.9 B$ | 1.96B |
開始日 | 2009年11月19日 | 2002年7月22日 | 2007年5月23日 |
平均デュレーション | 18.3 年 | 18.93 年 | 19.19年 |
1年リターン | 33.12% | 34.42% | 32.94% |
5年リターン | 7.45% | 7.5% | 7.35% |
10年リターン | 8.90% | 9.46% | 8.88% |
有名どころのETFの経費率は、基本的には低水準です。
今回比較した3つのETFで、VGLTが最も低く、経費率は0.05%となっています。
長期債券ETFの中では、TLTが最も古くからある為、後追いのVGLTとSPTLは経費を安くした思慮されます。
ただ、この程度の経費の差異であれば、無視できるレベルではないでしょうか?(それでも低いにこしたことはありません。)
運用額はいずれも大きいですが、TLTは17.9 B$の運用額となっています。
VGLTとSPTLは、どちらもブルームバーグ・バークレイズの長期米国債の連動を目指しており、TLTはICE米国国債20年超指数との連動を目指しています。
S&P500と比較
最初の数年ほどは、全く逆の値動きを示しており、その値動きの幅も同程度となっています。
同程度購入していれば、「逆相関を示す投資先に分散投資をする」という、まさにお手本用のようなポートフォリオになっていると思います。
その一方で、2015年以降ではS&P500が下落してもVGLTのリターンでは届かなくなっていることがわかります。
10年間でVGLTが80%程度の上昇を示した一方で、S&P500は130%程度の上昇を示しています。
S&P500は2020年3月中旬ごろの暴落の底でもVGLTのピーク値を上回っています。
やはり、「長期投資をするのであれば株のみで良い」というのは正しそうですね。
青色: VGLT、赤色:S&P500
ただし、直近2年での値動きを見てみると、S&P500を上回ったパフォーマンスを示しています。
投資にたらればはありませんが、上昇相場が続いているようであれば、株以外にも債券を組むのもありと言えるのでは無いでしょうか。
引用: Charles Schwabより
債券ETFはポートフォリオに必要
トニーロビンズ著の「世界のエリート投資家は何を考えているのか」という本では債券への投資の重要性が書かれています。
レイダリオ氏へのインタビューを行った中で、「オールウェザーポートフォリオ」が提唱されていました。
「株のETFは、債券ETFよりも3倍ほどリスクが高い」という前提で、長期債券へ40%ほど配分することを提唱されていました。
米エール大学の最高投資責任者(CIO)を30年以上務めてきたデイビッドスウェンセン氏は、資産配分と適切な投資信託の選択を説かれています。
彼も、米国長期債券を15%組み込むことを提唱されています。