こんにちは。
今回の記事では、アメリカの代表的な総合債券ETFを比較しました。
この記事でピックアップしたのは、AGGとBND, SCHZの3つです。
上記3種類の債券について、昨年時点と今年でどう変化したのか以下まとめています。
こんな方におすすめ
- 米国総合債券ETFのことが知りたい方
この記事のまとめ
- いずれの手数料も0.05%程度であり、かなり低水準。
- パフォーマンス自体に大きな違いはない。
- 昨年度より、分配金は減少。
あわせて読みたい
米国総合債券ETFを簡単に説明
米国投資適格債券市場と連動するようなETFのことです。
投資適格債券とは?
債券を発行している発行体が、債務不履行するリスクが低い(つまり潰れない)と思われる債券のことです。
そのリスクは、信用格付けという形でランク分けされています。
S&P (スタンダード&プア)の格付けの場合ですと、最も信用の高い格付けはAAA、その次はAAというように、B, C, Dとなるにつれリスクが上がっていきます。
投資適格の区切りはBBB以上となっています
参考: 信用格付けの手引き
AGGとBND, SCHZは何が違う?
シンボル | AGG | BND | SCHZ |
---|---|---|---|
会社 | ブラックロック | バンガード | チャールズシュワブ |
費用 | 0.04% | 0.035% | 0.04% |
利回り | 1.82% | 1.93% | 2.21% |
配当 スケジュール | 毎月 | 毎月 | 毎月 |
運用額 | $89.2B | $316.2B | $9.2B |
設定日 | 09/22/2003 | 04/03/2007 | 07/14/2011 |
所有数 | 9894 | 18668 | 3783 |
1年リターン | -0.41% | -0.41% | -0.42% |
3年リターン | 5.52% | 5.70% | 5.52% |
5年リターン | 3.02% | 3.09% | 2.99% |
10年リターン | 2.90% | 2.95% | 2.86% |
*2021年11月21日時点でのデータを使用。
配当利回りはどのETFも2%を超えており、米国長期債券ETFよりも高く設定されています。
(詳しくは、米国長期債券ETFを比較【VGLT, TLT, SPTL】でも参照頂ければと思います。)
また、いずれのETFも毎月配当を受け取ることができます。
運用額はAGGが一番大きく、10兆円近い金額を運用しています。
経費率はいずれも0.05%以下に抑えられています。
組み入れ数はBND > AGG > SCHZの順となっています。
以下、2020年5月時点と2021年11月時点でどう変化したのか、各商品毎に比較していきます。
AGGについて
組入れられている債券の格付けですが、若干AAAの割合が減少し、BBB及びBBクラスの割が若干上昇しています。
資産種類としても現金同等物が若干上昇しています。
費用(手数料)は0.05%から0.04%に減少しましたが、分配金割合は低下し2%を割り込んでいます。
運用額は、約18B$増加しています。
BNDについて
保有している債券の格付けに、ほとんど変化はありませんでした。
資産種類もほぼ変わっていません。
AGGと大きく異なるところは、現金同等物の割合がかなり少ないところです。
費用は、最低水準の0.035%を維持しており、運用額も大幅に増加した一方で、AGGと同様に分配金の割合が2%を割り込んでいます。
SCHZについて
SCHZの信用格付けは、昨年から比較してAAAの組み込み割合が大幅に増加しています。
資産種類としては、若干社債の割合が増加し証券と現金同等物の割合が減少しています。
AGGやBNDと比較して、運用額は1桁小さいですが唯一分配金利回りを2%以上を維持しています。
以上です。