こんにちは。
銀と聞いて、真っ先に投資対象として考えられる方は少ないのではないでしょうか?
金よりも価値が低いもの
工業用として使われるもの
Ag+っていう制汗剤あったかなー
くらいのイメージが一般的だと思います。
金持ち父さん貧乏父さんの著者として有名なロバートキヨサキ氏がGold, Silver & Crypto: Insurance Against a Corrupt Fedで、金やビットコインなどと並んで、銀も魅力的な投資先であると勧められていました。
自身のツイートでも言及しましたが、人に勧められると私の天邪鬼的な性格が出るのか、一度立ち止まって疑いにかかってしまいます。
ロバートキヨサキは金と銀、Bitcoinの価格が上昇すると予想しています。私も今月は金のETFしか買っていません。ただ、何でこんな具体的に金額が言えるのか不思議でなりません。こういうのを見ると、より慎重に調べて行動しようと思ってしまいます。 https://t.co/zQhNnMpB6p
— 米山ゆたか@駐在サラリーマン (@米山ゆたかKKSS) May 16, 2020
今回、アメリカの銀ETFについて調べましたのでシェアしたいと思います。
こんな方におすすめ
- 銀ETFについて知りたい方
今回紹介する銀ETF
- SLV
- SIVR
銀ETFを簡単にまとめる
銀ETFとは、銀スポット価格に連動するETFのことです。
銀の価格は金と比較してかなり安く、2020年5月17日現在で100倍程度の差があります。
銀ETFへのメリットとデメリットは、私は基本的には金ETFへの投資と同じと考えています(パフォーマンスは除く)。
銀ETFの比較
銀ETF比較まとめ
- SIVR(アバディーン)の方が、費用が安い。
- 10年間パフォーマンスはどちらもマイナス。
- どちらのETFでもパフォーマンスは同じ。
シンボル | SLV | SIVR |
---|---|---|
会社 | ブラックロック | アバディーン |
費用 | 0.50% | 0.30% |
利回り | 0.00% | 0.00% |
運用額 | $6.3B | $415.0M |
設定日 | 04/21/2006 | 07/24/2009 |
1 Year | -0.29% | -0.34% |
5 Year | -1.95% | -1.78% |
10 Year | -2.64% | -2.48% |
引用: Charles Schwab 証券のデータより
ブロックロックから販売されているSLVは2006年に設定されており、アバディーンのSIVRは約3年遅れで設定されています。
後から参入しているアバディーンの方が費用が安く、0.30%となっています。
それでも、VOOやBNDのような人気のETFと比較してやや割高の印象を受けてしまいます。
また、この10年間のパフォーマンスはずっと右下がりとなっています。
もちろん分配金はどちらもありません。
SLVとSIVRの価格推移を比較してみます。
違いを見つける方が難しいくらい、ピッタリと価格が推移していますので、両者のパフォーマンスに差はないと言えます。
引用: Charles Schwab 証券のデータより
ここまでのETFのパフォーマンスだけを見ると、少し購入を躊躇ってしまう結果となっています。
もう少し、銀そのものについても調べてみましたので、以下ご一読頂ければ幸いです。
銀の価格推移
銀の価格が過去10年でどのように推移したかを示したグラフを以下にまとめています。
2011年頃の高値から右肩下がりを続けており、ピークから半額くらいになったところで、ここ数年は安定しています。
ちなみに過去には、ハント兄弟の買い占めやバフェット氏が多量に保有したこともあったみたいです。
データ引用: WORLD SILVER SURVEY 2020より
銀の需要と供給について
以下のグラフは全世界での銀の需要量と供給量の推移を示しています。
ほぼ横這いで推移、もしくは近年は若干減少しているようにも見えます。
データ引用: WORLD SILVER SURVEY 2020より
銀の需要
銀の需要をもう少しブレークダウンしてみます。
銀の特性として、高い導電性や安定性、殺菌効果などが挙げられますので、工業用途が約半分を占めています。
太陽電池向けでも使用されていますが、他の材料と比べてもやはり銀は高価です。
電気価格を減らしていくことを考えると、原材料の低減=使用量の減少が予想されます。
次いで、宝飾や現物投資への需要が多く、写真や銀食器にも使用されています。
データ引用: WORLD SILVER SURVEY 2020より
銀の供給
基本的に高山からの生産が主となっています。
銀のリサイクルからの割合が2割程度占めています。
リサイクルからの生産量があまり増えていないことを考えると、まだまだリサイクルに費用がかかっているのかな?と推測してしまいます。
銀の価格がもっと上がっていくと、もう少し割合は増えるかもしれませんね。
データ引用: WORLD SILVER SURVEY 2020より
産出国としては以下の通り、メキシコが1位となっており、次いでペルー、中国、オーストラリ、ロシアとなっています。
メキシコで全産出量の1/4近くを占めているのは、個人的に結構意外でした。
データ引用: WORLD SILVER SURVEY 2020より
まとめ
本記事では、銀ETFと銀のことについて調べました。
現状をまとめた結果から考えますと、私個人としての投資する唯一のモチベーションはインフレ対策でしょうか。
ただ銀の需給やETF価格のパフォーマンスを考えると、メインの投資先にはなり得ません。
金の価格が上がり続けている一方で、銀価格の上昇はそこまでおきていませんので、お買い得とも考えられるかもしれませんね。
後学の為に少しだけ買ってみようかな。。。
以上です。