以前書いたエントリーでも、海外で働く際に必要なのは英語よりもスキルと本人の姿勢だと述べました。
他方、TOEICである程度の点数を取ることのメリットはあるとも述べました。
実際に私が享受してきたこととしては以下のことが挙げられます。
- 大学院受験時に提出
- 就職の面接時にも好印象
- 社会人になってから語学研修に選抜
- 海外赴任
一般的な学生であり、平凡なサラリーマンの私には十分過ぎるメリットがありました。
TOEIC900点は、海外駐在という後押しがかなり大きいので、少し運の要素が大きかったです。
しかしながら、TOEIC700点くらいでした誰でも取ることができると断言します。
TOEIC250点からスタートし、大学院受験や研究室で週90時間以上過ごし、社会人になってからも月80時間の残業をしても取ることができました。
学習に絶対的な答えはありませんが、私の経験談をシェアし少しでも学習の手助けになれば幸いです。
こんな方におすすめ
- TOEICで高得点を目指している方
- TOEICの勉強方法が分からない方
学生時代の英語レベル
中学生
- 通知表は5段階中4くらい。
- テストの点数は70点〜90点の間。
- 文法や単語はあまり理解せず、暗記のみ乗り切る。
高専生
- テストの点数は50~70点の間。
- 大学受験英語は経験なし。
- 初めてのTOEICで250点。
- 単語と文法は独学で再学習
TOEICの点数推移
私のTOEICの点数推移は以下の通りです。
250点から700点弱までは地道な努力で一気に駆け上がりましたが、その後は700点台をダラダラと推移。
海外駐在中に900点を突破致しました。
以下それぞれの点数の時に、どういう課題がありどういう勉強をしてきたか説明していきます。
*年齢は少しフェイクを入れています。
TOEIC250点→450点
私が初めてTOEICを受けた時の点数は250点でした(リスニングとリーディングの点数の配分は覚えていません。)。
英語が苦手なのは高専出身あるあるです。
なぜなら、学校自体も専門教科に比べてそこまで英語に力を入れていなかった為、あまり厳しいフォローアップもありません。
大学受験が無い為、追い込まれることもなく勉強をしっかりする機会がありませんでした。
なのでテストの際は赤点ギリギリでパス。と環境のせいにしていました。
勿論、初めてTOEIC受けた時には最初から最後までさっぱり分からず、これはヤバいと感じました。
中でも何より自身に足りないと感じたのは単語力です。
リスニングで音が聞こえてきても、またリーディングでも単語がわからないことには何も解けません。
なので、まずは単語の暗記から始めました。私が使用したのは、Duo3.0とターゲット1900の2冊です。
両方の単語帳を、交互に覚えていきました。
ポイント
Duo3.0の良いところ
- 1つの例文で複数の単語を覚えることができ、使用方法も学ぶことができる。
- CDを聴いて英語の発音が学べる。
ターゲット1900の良いところ
- 大学生レベルの頻出単語を絞って覚えられる。
- 内容と構成がシンプル。
- 単語を暗記するだけなら、単語帳の方が覚えやすい。
TOEIC450点→560点。
単語を完全に暗記する前であっても、高専卒業レベル(当時)の400点は突破できました。
確かリスニングが250点、リーディングが200点くらいだったと記憶しています。
当時リーディングのPart5(穴埋め問題)でよく出てくる、
- 原形、進行形、過去完了の選択
- 形容詞と副詞の選択
などなど、文法に関する問題が全くわかりませんでした。
これまで学校の定期テストを「テキスト丸暗記方式」で乗り切ってきていたのが全く通用せず、一から勉強することを決心しました。
学校の文法書は何となくやる気がおきなかったので「総合英語FOREST」(今では出版社を変えて「総合英語Evergreen」という名前で出版されているみたいです。)を購入しました。
非常にわかりやすい解説と非常に見やすい中身だったので、英語が超初心者(中学レベル以下)の独学者だった私でも文法の基礎は何とかなりました。
加えて、当時は英語が大っっっ嫌いだったので何とか興味を持とうと、「日本人の英語」という本を読みました。
日本語と英語って感覚が違うんだーというところから英語に少しだけ興味を持てるようになりました。
興味が全く持てないものを勉強することは不可能ですので、TOEICの点数向上とは直接関係ありませんが役に立った本だと思います。
TOEIC560点→680点
リスニングとリーディングはずっと同じ点数くらいだったので、各280点ずつくらいだったと思います。
単語が中々出てこなかったり、リスニングがずっと苦手だったのでDuo3.0の復習用CDを購入し、MD(懐かしい!)に録音してMDプレーヤーで聴いていました。
Duo3.0基礎編では、和文と英文、単語、最後にもう一度自然な速度での英文と、1文に対して4回の文章読まれるのでどうしても単位時間で触れられる単語数が限られてきます。
Duo3.0復習用CDでは自然な速度の英文だけをポンポン進めていくので、60分で完了するので通学の隙間時間に耳を慣れさせるのと単語力の維持にとても役立ちました。
次にぶち当たった壁は、TOEICテストの時間との戦いです。
これまでほとんど英語に触れてこなかった為、英語を読むのが本当に辛くて辛くて仕方なかったのを覚えています。
最後まで集中力も持たないし、焦りと緊張で最後の20くらいは空白ということもしばしば。
そこで私が取り組んだのが、
- 題を解くためのテクニック
- TOEICのテストに慣れること
問題を解くためのテクニックとしては、〇ヶ月で○点突破的なテキストを購入しました(私が購入したのは既に廃盤)。
その時に、
- Part2では、質問と似たような単語が答えの中に出てたら、不正解の可能性が高い。
- Part5では、1問20秒以内に答えを出すこと。
- リスニングの各Partの説明の間に、Part5を一問でも多く解くこと。
- 迷ったり、時間が無くなったら"B"を選択して埋める。
などなど。
磨いたテクニックを試すために、本番の試験前までにTOEICの公式問題集で実践トレーニングを積みます。
確認していたこととしては、
- テクニックの効果を確認すること。
- 時間配分に慣れること。
- 試験時間の長さに慣れること。
重要なのは、できるだけ最新版のTOEICの公式問題集を購入することです。
知らない間にテストの方法が変わっていたり、特に難易度が高くなる方向に向かいますので本番で焦らないようにする為です。
PART1(写真描写問題)は昔20問くらいあったような気がしますが、いつの間にか10問に減っておりビックリしたのを覚えています。
このテクニックを磨くというのがい意外と効果的で、680点(LとR、各340点ずつくらい)を取得することができました。
TOEIC680点→750点
大学院の時は、研究が忙しすぎてほとんど英語の勉強をする暇がありませんでした。
ひたすら論文を読みまくっていたので、少しくらいは上がっているかと思いましたが、結局大学院時代はほとんど点数が上がらず、そのまま就職し社会人となりました。
専門用語や論文英語の表現方法は学ぶことができましたが、TOEICが主とするビジネス英語とはやはり違いました。
社会人になってからは英語のアウトプットを求められるようになってきましたので、普段は英作文の勉強をするようにしました。
と言っても、残業も多く日々倒れそうになったのと、お給料が貰えるようになり週末は散財していましたので1日15~30分程度しか勉強の時間を作っていませんでした。
TOEICの試験直前には、公式問題集を繰り返し解いて、慣れてから挑むというパターンの繰り返しでした。
日常業務で使用する英文メールや、資料作成に使う表現は実践で少しだけ磨くことができ、50点くらいは向上することができました。
TOEIC750点→915点
会社の語学留学(2~3ヶ月)にも行かせていただき、会社からの仕事からも離れ英語学校に通う日々でした。
世界中から集まった学生と楽しく話したり、旅行に行ったり、それはもう人生で一番楽しい瞬間でした。
英語も何となく慣れてきたかなぁと、帰国してから自信満々でTOEICに挑みましたが、点数はほとんど伸びず770点という結果に終わりました。
ノンネイティブの学生同士でずっと一緒におり、単語力や文法力は私の方が遥かに上だったのが原因だったと考えています。
英語でコミュニケーションを取る際に躊躇することはあまりなくなりましたが、英語力(特にTOEICに対する)の向上には結びつかなかったのです。
その後アメリカへの赴任が決まり、2~3年過ごしたあとTOEFLを受験しましたが惨敗(120点中70点程度)。
TOEICより遥かに難しいことと、単語をすっかり忘れており全然付いて行けませんでした。
記憶力はすっかり悪くなってしまいましたが、TOEFL向けの単語暗記を再開するのとここでも公式問題集で慣れました。
「TOEFLテスト英単語3800」を用いて、レベル3くらいまで頑張りましたが挫折。。。
あとは、ETS公認のTOEFL公式問題集を何回か繰り返しました。
最後に、「English Grammer in use」を用いて、英語で英語を勉強してみました。
更に、「プリンシパル」や「ファクトフルネス」など英語のビジネス書を読み、何とか長時間英文を読むことに慣れようと頑張りました。
どちらも比較的簡単な英語で書かれていましたが、特にファクトフルネスは平易な英語で書かれており、また内容もとても面白い本なのでチャレンジしてみる価値は大いにあると思います。
勿論、わからない単語やテキストに載っていない表現もたくさんありますが、ひたすら読み続けてました。
最後に、たまたまTOEICを受ける機会が会社でありましたので、受けてみたところようやく900点台をとることができました。
しかしながら、リスニングはほぼ満点だった一方でリーディングは400点少々でした。
まだまだ単語や文法のミスはあると思われますので、TOEICのリーディング対策はしっかりと行う必要があると感じました。
まとめ
以下、まとめます。
点数 | 試験を受けて気づいたこと | 使用した参考書 |
250 | 単語が全く分からない! | DUO 3.0(基礎用) |
450 | 文法が全然分からない! | 総合英語FOREST (EVERGREEN) |
560 | TOEICの試験に慣れることが必要。 リスニングと単語力が全然 | TOEIC公式問題集 DUO3.0 (復習用) |
680 | 停滞期。 | なし (論文を読みまくったが効果はなし) |
750 | テクニックを磨くことに集中。英語のアウトプットの練習をスタート。 | 瞬間英作文 TOEIC公式問題集 |
770 | - | |
770 | TOEFLの勉強を開始。単語をリフレッシュするのと同時に、生きた英語を身に付ける為洋書を読むように。 | TOEFLテスト英単語3800 洋書 (Principle, Factfulness) |
915 | リスニングはほぼ聞き取れるようになった。リーディングでもう少し点を取るには対策が必要。集中力が一番大事。 | 特になし。 |
以上です。