大学院を卒業した時には450万の借金を背負い、結婚した時は年収300万円の妻よりも貯金が少ないくらいでしたが、30代半ばで私は準富裕層を達成することができました。
海外赴任というボーナスステージを経て収入面を飛躍的にアップしましたが、それだけでは5年間で準富裕層を達成することはできなかったと確信しています。
「お給料は貰っているのに、なぜか貯金が増えない」というレベルで悩んでいた私が、資産を形成する時に一番最初に取り組んだことを本記事では紹介したいと思います。
その最初に取り組んだこととは以下3点です。
- バランスシート(貸借対照表)を作ること
- 家計簿(損益計算書, P/L)を作ること
- 予算を作ること
こんな方におすすめ
- アッパーマス層、準富裕層を達成するのに必要なこと
バランスシートを作って全財産を把握しよう
バランスシートを作るということは、資産と負債の両方を洗いざらい計算していくということです。
資産の合計から負債の合計を差し引いた数値が、本当に今自分が所有している資産額(純資産)となります。
このバランスシートを作るという行為が重要な理由としては、まずは現在地を把握する必要があるからです。
地図を見て目的地を定めても、現在地が分からなければゴールに辿り着けないのと同じです。
「お金か人生か」では、かなり細かいところまで書き出すように言われていますが、私は結構ざっくりと計算しています。
資産
私が資産として計上したのは4点のみです。
資産として計上したもの
- 貯金 (普通預金、定期預金、日米口座両方)
- 株や債券などの有価証券
- 車
- 確定拠出年金
複数の銀行口座を持っている方の場合、メインの口座ばっかり使っていると、意外と全ての残高を把握できていないことはあると思います。
いつでも口座残高が確認できるようオンラインバンクの登録はしておき、また不要な口座があれば閉じてしまった方が管理は楽になります。
株の口座や確定拠出年金も、値動きに注目される方は多くても全資産残高をきちんとモニターしている方はそこまで多くないと思われます。
値動きの大きいモノですので、自身の資産のリスクを把握する上でも定期的に確認し、場合によってはポートフォリオの見直しを考える必要があります。
車も立派な資産に入りますが、基本的に資産が目減りしていく商品です。
中古車の市場価格は型式などを入れると簡単に見積もることができますので、いかに魅力的でない投資商品であるかを目に焼き付けましょう。
もし住宅をお持ちの方であれば、住宅の価値を資産に加えます。
負債
私が負債として計上したのは2点のみです。
負債として計上したもの
- 車のローン
- 奨学金
私の場合は車をローンで購入しており、残高も把握できていましたので負債に計上していました。
また、日本学生支援機構で奨学金を貰っていましたので、毎月スカラネットに奨学金番号を打ち込み返済残高を確認していました。
もし住宅を既にお持ちの方は、住宅ローンを負債に計上します。
*クレジットカードに関しては、リボ払いやキャシングはせず月末に精算していましたので、負債には計上していませんでした。
私が実際に使っていたテンプレートは以下の通りです(*金額は適当です)
毎月記入していくことで資産増減のトレンドを把握することができるようになり、目標とするところまでの道のりが明らかになります。
家計簿を作って無駄なお金を洗い出そう
会社でも損益計算書を作るように、家計でもしっかりと収入と支出を管理する必要があります。
私達の場合は家計簿を作り、収入と支出の中身を記録し、各支出の割合を把握することが第一歩です。
そうすることで、「使途不明金」なんてものは無くなりますし、お金が貯まらない原因が明らかになります。
不思議なもので、家計簿をつけ出すと節約意識が高まりますので、どんどん出費を抑えることができるようになります。
最近では、家計関連のアプリが増えてきましたのでもっと簡単につけられるようになりましたので、ぜひ活用しましょう。
まずは収入を把握する
お金の出入りを把握するということは、まずは自分の収入をきっちり把握することが第一ステップです。
最初の一歩は、銀行に振り込まれた金額(手取り)を確認することです。
実際に使用できるお金がいくらかが一番重要ですので、まずは手取りだけで問題ありません。
もし余裕があれば給与明細を確認し額面と税金、保険料などを把握して、以下に我々が国にお金を納めているからを確認しましょう。
支出を把握する
いつ、どこで、何に、いくら、支払ったのかを把握しましょう。
支出は固定費と変動費に分けることができ、私は以下のように分類しました。
分類した後は、
- それぞれの項目の絶対額
- 支出に対する割合
- 収入に対する割合
を確認します。
そして、削れる支出や削れない支出を洗い出し、私の場合は夫婦で話しあって節約するようにしていました。
支出の分類
固定費
- 家賃
- 携帯代
- 通信費
変動費
- 食費(日用品含む)
- 交通費
- 光熱費
- 娯楽費
- その他(書籍など)
予算を決めて実行しよう
バランスシートを作ったことで自身の現在地を把握でき、家計簿をつけたことで月々の貯金をある程度見積もることができるようになります。
ここまで来れば、年間の貯金額も目安ができますし、1年後の資産もある程度予想がつきますので後は実行に移ししっかりとモニターしていきましょう。
闇雲に貯金していくだけでは、モチベーションが続かないと思いましたので、私はまず目標を立てました。
目標を立てるときに、私が自らに課したルールは以下の3つです。
目標を決めるときのルール
- 定量性: 具体的な金額を設定する。
- 納期: 期限を決めること。
- 達成可能性: 上記2つが現実的であること。
具体的な金額を設定する
私のような駐在員の場合は、月々の収入は一定です。
ですので、大事なところは支出の部分です。
支出の金額をしっかりと管理しておけば、自動的に貯金額が決まるからです。
固定費の見直しは中々労力がかかる部分が多いので、変動費を抑えておくことで無駄が無いかをトレースできます。
【海外駐在員の家計支出】24万2700円(2020年4月)でも示したように、毎月の予算と結果を確認していきます。
期限を決めること
私の場合は、1年間を大きな区切りとして設定しました。
月に1回家計簿の集計を行い、目標額(予算)とのズレを確認していきました。
1年間たったところで、目標額を達成できたのかを確認します。
この時、目標値の達成可否以上に、何で達成できたのか(あるいは達成できなかったのか)を分析することが大事だと考えていました。
なぜなら、それが翌年の目標値に関係しますし、あるいは自分への褒美として旅行にお金をかけたりするなどの判断材料となるからです。
現実的な目標であること
例えば、変動費を抑えるのに当たって食費をいきなり1/3にするなど、明らかに実生活に支障をきたしそうな目標は立てませんでした。
何よりも大切なものは健康であり、家族との時間であり、幸せになることが根本にあるからです。
無理なくストレスのかからない程度に、継続することが何より大事だと考えています。
以上です。