こんにちは。
アメリカに駐在して4年目になりました。
赴任前と比較しますと英語のコミュニケーションで問題が起きることは少なくなり、上達したのかなぁと日々感じています。
この度、会社で受けたTOEICのIPテストの結果が返ってきましたので、その結果に対する考察と3年間で英語向上に工夫してきたことをシェアしたいと思います。
こんな方におすすめ
- 海外駐在員の英語のレベルが知りたい方
- 英語が苦手だけど、克服したい方
TOEIC900点のレベル感
TOEICの運営を行っている国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)では、そもそも860点以上を上限に設定されています。
860点以上の方は、以下のように評価されるみたいです。
- Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。
- 自己の経験の範囲内では、専門外の分野の話題に対しても十分な理解とふさわしい表現ができる。
- Native Speakerの域には一歩隔たりがあるとはいえ、語彙・文法・構文のいずれをも正確に把握し、流暢に駆使する力を持っている。
神田外語学院では、900点以上の特徴の方は以下のように評されています。
- 短文も長文も細部まで聞き取れるようになっていますし、意見を述べたり、複雑な要求に対して適切に応えられるようになっています。
- 高度な英文や長文を理解できるようになっていますし、英文で的確に質問や指示、要求ができるようになっています。
参照: 【一瞬でわかる】TOEICスコアの目安を100点ごと7段階で解説
まとめますと、
「ネイティブとまではいかないけど、TOEIC900点会ったら余裕でコミュニケーション取れるよ〜」ってとこでしょうか。
実際は、全然そんなことありませんが。
実際アメリカで通用する?
じゃあTOEIC900点以上で、英語が通用するかしないかで言ったら通用します。
ただし、ネイティブはもちろん、ノンネイティブとしてアメリカで働いている人と比較しても、私含めかなりレベルは低いと思います。
スピーキングとライティングは言わずもがなですが、リスニングで満点近くをとってても未だに聞き取れないことなんて毎日あります。
国や地域によってアクセントは違いますし、スラングを交えてくるのも厄介です。
ただそれ以上に私が感じたのは、英語の速さには段階があると言うことです。
日系企業に勤めているアメリカ人達は、如何に日本人の英語ができないかってことを知っていますので、かなり気を遣って喋ってくれています。
私のイメージとしては3段階くらいあるようなイメージです。
- レベル1: 英語できない日本人向けの忖度された英語。
- レベル2: 会社で日常業務の中で使う英語。
- レベル3: ネイティブ同士が日常会話で使うときの本気英語。
映画も未だに字幕なしじゃ半分以上わかりませんし、テレビ番組のジョークにもついていけない時の方が多いです。
TOEICの点数⇨ 赴任前: 700点。赴任後(4年目): 915点。
結果
赴任前 | 赴任後 | |
リスニング | 350 | 490 |
リーディング | 350 | 425 |
合計 | 700 | 915 |
赴任前に取得した700点は、一部上場に勤めるサラリーマンとしては大したことのないレベルですね。
海外赴任後に900点以上を取得できましたが、学生時代から一つの目標だったので、何だかんだ嬉しかったです。
15年前に、一番最初に受けたTOEICで250点を取った時からは、とても想像できませんでした。
コツコツ努力してきたのと、環境の要因が大きかったと思います。
海外赴任後にTOEIC900点以上取れた条件
赴任地: アメリカ東海岸
赴任年数: 4年目
年齢: 35歳
家族: 帯同。嫁、子供一人ずつ
職種: 研究開発(日系企業)
業種: 製造業
勉強: TOEICの勉強はゼロ
TOEICの勉強をしなくても、900点以上取れた理由
赴任前にTOEICを受けて以来、今回受験するまでTOEICに関してはノー勉で挑みました。
(試験問題の数や構成が微妙に変わってて、ちょっとビックリしました)
ただ、英語自体の勉強をしていなかったという訳ではありません。
以下、赴任後私がどう過ごしてきたを振り返り、何が効果があったのか考察したいと思います。
赴任1年目 -何も勉強せず、成長せず-
赴任前に考えていたことは、
「アメリカに来れば勝手に英語うまくなるだろう」
という非常に安直な考えでいました。
一応CNNのニュースを見たり、字幕なしで映画をよく見ていました。
気まぐれで、英語で書かれた文法書を購入しましたが、途中で断念してしまいました。
それよりも生きた英語に触れるのが大事!ということで、レストランに行く回数を増やしたり、外出を良くしていました。
しかしながら、丸1年経ったところで、ほとんど何の上達の実感も得られませんでした。
私は学生時代から英語が得意では無かったこともあり、本気で脳か耳に障害があるんじゃないかと悩んだほどでした。
1年目で学んだことは、ただアメリカにいるだけでは英語は思ったよりも上達しないということでした。
赴任2年目 -TOEFLの勉強と挫折-
この時は、まだ悩んでただけで、時が解決してくれるだろうと信じていました。
なぜなら、周りの人からは
「英語が上手くなったね」
と声をかけてくれていたり、赴任当初と比べるとコミュニケーションで困る回数が減っていたからです。
ただし、これは私の大きな勘違いでした。
勘違いポイント
英語が上手くなったね。⇨前が酷すぎただけ。
コミュニケーションで困る回数が減った。⇨ローカルが自分のヘタクソな英語に慣れただけ。
それを証拠に、初めて会うアメリカ人と話すと中々通じなかったり、逆に全然何を言ってるか分からないことがしばしばありました。
流石に、危機感を覚え始め英語の勉強を始めることにしました。
とりあえずの現状分析として英語4スキルを数値化できるTOEFLを試しに勉強してみました。
公式問題集とyoutubeを教材にさらっとやってみましたが、全く歯が立たず。。。
TOEFLの試験自体は受けていませんが、難易度がTOEICとは明らかに違うことが衝撃でした。
そして、海外の大学に留学している学生って本当に凄いなぁと改めて実感しました。
赴任3年目-10年ぶりの単語帳とインプットの日々-
勉強を続けていくうちに、テクニックでどうにかなりそうな部分と明らかに努力(英語力不足)な部分を感じました。
ポイント
テクニックを学ぶべきこと
- ライティングのテンプレートを暗記する。
- スピーキングのテンプレートを暗記する。
努力不足なところ
- 語彙力
- 読解力 (英語文章の多読)
- リスニング
自分の英語で圧倒的に足りないのは、インプットに関するところであることがわかりました。
リーディングセクションでも、分からない単語はたくさん出てきますし、長文を読んでいると段々と集中力が落ちてきて頭に入ってきませんでした。
明らかに英文に慣れていないのと、学生時代の勉強不足が原因です。
リスニングに関しても、わかっている風になっているだけで聴解力が全然不足していることを再認識しました。
勉強したところ
- TOEFLテスト英単語3800で単語を暗記(Level3で断念。。。)
- 洋書でビジネス本と投資本を10冊ほど読んだ。
- Netflixでドラマを見まくった(字幕付き)。
当時はめちゃめちゃ仕事が忙しく、育児も手伝いながらでしたので、1日に確保できる自由時間は1時間程度しかありませんでした。
それでも、少しずつ勉強を進めていき、学生時代のように単語帳を赤シートで消しながらコツコツ暗記してきました。
単語帳の半分程度(Level2~Level3)を過ぎたくらいから、洋書を読むのが一気に楽になったのを覚えています。
ドラマのフレンズも、字幕と聞こえてくる音が一致するまで、何度も巻き戻し見ていました。
土日は、ほとんど一日中見ていました。
ただ、結局飽き性な性格の為か、3ヶ月ほどで熱が冷め、そのあとはダラダラ英語のyoutubeを見たり本を読むくらいでした。
赴任4年目
勉強はほとんどしていませんでしたが、日々の英語でのコミュニーケーションで困ることは大幅に減りました。
一番の理由は、単語がわからないという回数が大幅に減ったからです。
その後、何の勉強もせずフラッとTOEICを受けた結果、900点を突破することができました。
こうして振り返ってみると、単語の勉強と英語「で」勉強してきたことが一番効果があったのかなと考えています。
ただ、それでも日常会話でも100%わかるわけではありませんし、映画を字幕なしで見ても半分も理解できません。
昔より、英語に対するアレルギーは無くなりましたが、それでも英語の実力的にはまだまだだと思います。
(未だに英語が得意とは言えません。)
これからもコツコツと気張らず、継続学習していきたいと思います。