いよいよ、5年間住んだ台湾から帰国することになりました。
というよりも既に無事帰国が完了し、日本での生活が始まっています。
このタイミングで海外へ行く人、海外から帰国する人は割と稀なのではないかと思います。
帰国の際の手順や、感じたことなどを記録しておこうと思います。
帰国前の準備
さて、帰国することが正式に決まったとなれば、準備をしなければいけません。
と言っても何をすれば良いのか、、、。
私は一企業のサラリーマンなので、海外で働くサラリーマンとしてやるべきことと、サラリーマンを含めた帰国予定の全日本人がやるべきことと含めて書きます。
ちなみに私はご存知の通り台湾にいましたので、他のエリアから帰国する方は異なる可能性があることは予めご了承ください。
帰国準備に必要なこと
帰国準備事項(サラリーマンの場合)
1. 家の引き払い
2. 荷物の出荷
3. 銀行預金の日本口座への海外送金
4. フライトの予約
5. 居留証(ARC)などの返還
6. 帰国後の移動手段とホテルの確保
まずは家の引き払いですが、私の場合、家を引き払う際に大家さんに「清掃料」として3,000元支払いました。
相場が5,000元前後らしいので比較的安い方かと。
荷物の纏めは日通さんにお願いしました。
荷造りから運び出しまで全てやってくれます、私は指示をするだけ。
日本語ペラペラで非常にキビキビと働いてくれましたので大満足です。
預金の海外送金については若干驚きました。
私は会社の関係で郵便局の口座に入れていましたので、一度現金で全て払い出して、なんとそれをそのまま国際銀行へ手持ちで運ぶといったことをしました。
しかも日本円の札と違って厚みがあるのか、金額はそこまででなくてもそれなりの厚みになり、所謂「札束」の状態で、それをいくつか紙袋に入れて持ち運ぶと言う、、、若干怖かったですね。
ちなみに、確か台湾ではATMから1日に引き出せる金額が15万元とかだと思うので、それ以上の場合は、印鑑を必ず持って行って窓口で依頼しないと、一度に引き出すことはできません。
そしてコロナ渦の今、最も影響が出ているのは、やはりフライトの予約ですね。
ご想像の通り、便数が激減しています。
仮に、成田か関空のどちらかへ飛ぼうとしたら、週に2本程度しかありません(ちなみに高雄からだと関空への便はありません)。
私は高雄在住でしたが、東京圏には近づきたくなかったので、桃園空港から関空へのフライトにしました(私の場合、土曜日朝8時のフライトでした)。
尚、この時期なので搭乗人数が満員になることは考えにくいですが、航空機内でもソーシャルディスタンスが確保されているので、定員は通常時の半分程度となります(隣り合う席には座れない為)。
高雄最終日に、会社の人事メンバーへ居留証とその他諸々を返還した時に、いよいよ台湾から去る時が来たな、というのを実感しましたね。
最後に、この時期最も重要と個人的に感じたのが、帰国後の移動手段とホテルの予約です。
帰国後2週間は公共交通機関が使えません、また2週間の室内待機が要求されます。
詳細は後述しますが、この2点を事前に押さえておかないと帰国後にスムーズに移動し、休むことができません。
ちなみに上で「要求される」と書いたのは、法的拘束力がない為です、、、日本でも陽性反応が出ておきながら2週間待機に耐えきれず、ホテルから逃げ出したというニュースがありましたね。
参考までに台湾の場合は、ホテルから一歩でも外に出て、それがバレようものなら100万元(≒360万円)の罰金です。
ただの脅しでなく、台中では実際に罰金を食らった人も出ていますので、気をつけて下さい。
台湾の空港と機内状況
諸々準備を済ませ、帰国当日、、、空港に行くと、驚きの光景が。
全く人がいない
そりゃそうか、この時期に海外行く奴なんていないよな、、、
まず空港に到着すると、ドアが一つしか空いてない、、、ので空いてるドアの前に止めてもらわないと、重たい荷物を引きずりながらかなりの距離を歩くことになります。
入る際は当然体温測定。
フライト状況を映す電光掲示板には、端から端までCancelの文字が、、、
予想はしていたけど、ここまで人がいないとは、、、
貸切状態なので当然、イミグレなんかは一瞬です。
お店は殆どしまっているのかと思いきや、意外とどのお店も空いてました(この状況じゃ、一日売り上げゼロとかザラだろうなぁ)。
取り敢えず、当分口にすることがないであろう牛肉麺と台湾ビールを食して、いざ搭乗へ。

待っている間ももちろんソーシャルディスタンスの確保は必須ですし、中にはバイオハザードに出てくるような、いくらするのか分からないような頑強なマスクをしている人もいました。
それでも全部で50人弱はいたかと思います、まあ台湾全土で1週間に2-3本しか便がないことを考えると、やはりめちゃくちゃ少ないという感想が正しいでしょう。
定刻になり機内への搭乗ですが、普段なら2回やるチケットの確認が1回のみ、少しでも接触を避けようという試みですね。
機内でも前述の通りソーシャルディスタンスが確保されており、隣の席は全て空き席です。

ゆったりと座れて良いですね。
機内食は(寝ていたので、どのように渡されたのかはよく分かりませんが)、紙袋に菓子パンとジュース、お菓子が入っているだけでした。
客室乗務員の方々は全員ビニールの簡易防具服?のようなものを被っていて、極力、人と人の接触がないようにしていました。
日本到着
3時間ほどのフライトを経て、やっとのことで日本到着、と言っても私は殆どの時間を寝ていましたが。
いつものように、まずは上位クラスの方から機内を降りていきます。
暫くして我々も出て行くと、通路沿いに一定の距離を保って並べられた沢山の椅子が。
各自、椅子に座り必要書類の記入をします。
この後、PCR検査をするので、一定の距離を保ったまま検査を待ち少しずつ前へ進みます。
別室へ移動後も同様に椅子が並べられており、そこで待機、、、
暫くして自分の順番が来ると検査方法を教えてもらい、検査用の器具を与えられ検査に向かいます。
PCR検査って何するの?
私もPCR検査って何なのか調べてもいなかったのですが、簡単に言うと、容器に涎を入れて、それを使ってコロナの陰性・陽性の検査をするということですね。
試験管のような容器と、そこに液体を入れる為のロートを手渡されます。
それぞれ簡易的な個室に行き、壁に貼ってある梅干しとレモンの写真を見ながらひたすら試験管に涎を入れていきます。
一定の量まで入れきったら、それを管理官の人に見せて、OKが出たら容器ごと渡して控え室へ。
陰性でも普通には帰れない!?
PCR検査後はただひたすら待ちます、待って待って2時間ほど経つと、手持ちの書類に書かれた番号が呼ばれます。

*赤い紙は入国時のイミグレの際に渡します、「陰性」の証明だったような。。。
自分の番号が呼ばれて「陰性です」と伝えられたらやっと入国です!
「陽性」の場合は、、、どうなるか分かりません。
ここで少し話を戻しますが、PCR検査終了から2時間の待ち時間の間に以下のことを聞かれます。
入国するには
1. 入国後の滞在場所
2. 滞在場所への移動手段
聞いたことがあるかもしれませんが、前述の通り、PCR検査が陰性でもその後の2週間は外出禁止、また公共交通機関の使用禁止となります。
その為、PCR検査終了後から結果が伝えられる2時間の間に、上記について管理者へ報告し書面にサインをしなければいけません。
私の場合は、台湾在住時に会社が上記2点を事前に予約し準備していましたので困りませんでしたが、やはり台湾人らしい人でどちらも決まっておらず、あーだこうだ言っている人もいました。
ちなみに、滞在場所は①自宅②ホテル、の2択で、移動手段は①ハイヤー②家族等の出迎え、の2択となります。
私の場合は移動手段は①のハイヤーで、滞在場所は②で新大阪のアパートメントホテルでした。
疲労困憊で空港を出ると、ハイヤーの運転手が待っていて、ホテル到着までは爆睡でした。
実は外出OK!?
さあ、ここから2週間の監禁生活だ、、、と心していましたが、、、なんと外出OKとのこと。
空港でPCR検査を受けた際とホテルで二度確認しましたが、どちらも外出OKの返事。
実際、法的拘束力がないことは聞いていましたが、彼ら曰く「AM、PMそれぞれ1回体温測定をして熱がない場合(何度から熱があると判断されるのかは不明)、常識の範囲内での外出は可能」とのことでした。
私が泊まったのはココ↓


最新の設備が揃いとても綺麗で素晴らしいアパートメントホテルでした。
この間は、前述の通りAM、PMと1回ずつ体温測定を行い、部屋の電話からロビーへ体温を連絡。
やることはそれだけ、あとはひたすら2週間部屋で過ごす!

外出はOKなので、私は専らホテル横のローソンにご飯を買いに行ってました。
久しぶりの帰国ということもあり、コンビニでさえ食べ物が全て美味しく見えて、初日は一撃7,000円オーバー、店員さんもびっくりです。
ちなみに家族などが空港まで迎えに来てくれて自宅へ帰る場合も、基本は自宅待機ですが、外出しても特に罰せられたりということはありません。
2週間の待機生活を経て、、、
そして、アパートメントホテルで2週間の待機生活を経て、やっと正式に外出可能に。
最後は自ら部屋の中のシーツなどを袋に入れて、ゴミも全て纏めて部屋の外に出します。
そして、世話になったホテル従業員の方にご挨拶をして、タクシーで新大阪駅へ。
そこから次の拠点、名古屋市へ、、、
まだまだサラリーマン人生は続く、、、