日本の証券口座で購入できる全世界型の投資信託を比較しました。
オルカンでも雪だるまでもどちらも良い商品だと思いますので、大きな違いは無いように感じます。
ただし、どうしても経費が安いのが良いと思われる方は雪だるまを選び、王道の商品が良いと思うのであればオルカンでは良いのではないでしょうか。
こんな方におすすめ
- どの全世界型の投資信託を買おうか迷っている方
投資信託を比較
商品名 | eMAXIS Slim 全世界株式 | SBI 全世界株式 インデックス・ファンド | SBI V 全世界株式 インデックス・ファンド | 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド |
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愛称 | オルカン | 雪だるま(全世界) | SBI V 全世界株式 | 楽天・バンガード・ファンド (全世界株式) |
委託会社 | 三菱UFJ国際投信 | SBI アセットマネジメント | SBI アセットマネジメント | 楽天投信投資顧問 |
信託報酬 | 0.1144% | 0.1102% | 0.1438% | 0.2020% |
純資産総額 | 3224億円 | 423.9億円 | - | 1465億円 |
分配金 | 0円 | 0円 | - | 0円 |
購入時手数料 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
信託財産留保額 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
インデックス | MSCI ACWI | FTSE Global all cap index | FTSE Global all cap index | FTSE Global all cap index |
使用開始日 (目論見書) | 2022年2月28日 | 2022年2月21日 | 2022年1月17日 | 2022年4月15日 |
いずれの投資信託も信託報酬は低く抑えられています。
一番経費が安いのはSBIの雪だるまですが、eMAXIS SLIMのオルカンも同等レベルです。
最近では、SBI・V・全世界株式も出てきましたが現時点では若干経費率は高くなっています。
純資産額ではオルカンが一番大きく、まさに全世界投資の王道と言えるでしょう。
唯一好みが分かれてるとしたら、対象としているインデックスが違うことです。
オルカンは「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(以下ACWI)」がをインデックスとしており、SBI及び楽天の全世界株式インデックスファンドでは「FTSEグローバル オール・キャップ インデックス(以下FTSE)」を対象としています。
参照URL
1) eMAXISSlim 全世界株式(オール・カントリー)2022.2.28
2) SBI・全世界株式インデックス・ファンド (2022. 2.11)
3) SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド (2022.1.17)
4) 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(2022.4.15)
その他 全世界株式投資信託
eMAXIS SLIMやSBI, 楽天以外にも、全世界株型の投資信託は存在しており、以下のようなものが挙げれます。
ファンド名 | 信託報酬 | 信託財産留保額 |
SSGA-全世界株式インデックス・ファンド | 0.53% | 0.3% |
三菱UFJ国際-つみたて全世界株式 | 0.22% | なし |
りそなAM-Smart-i Select 全世界株式インデックス | 0.1144% | なし |
たわらノーロード 全世界株式 | 0.13% | なし |
最近出てきた、りそな AM-Smart-i Select 全世界株式インデックスは、オルカンと同じ信託報酬を達成していますが、その他ファンドでは若干高くなっています。
競合が出てくることは、価格の低下に繋がりますので消費者にとっては非常に好ましいことです。
ですが、時価総額や実績を考えますとオルカンやSBI以外を選ぶほどではないように思えます。
参照URL
5) 全世界株式インデックス・ファンド (2022.3.1)
7) Smart-i Select 全世界株式インデックス(2022.4.25)
インデックスの違い
上記したように、信託報酬以外で好みが分かれる因子としては、対象としているインデックスが挙げられます。
ただし、こちらも大きな差異はありませんので、どっちでも良いっていうのが私の考えです。
時価総額と投資対象数
FTSEでは投資可能なマーケットキャップに対して約98%を包含しているのに対して、ACWIでは約85%となっています。
FTSEでは約10000弱の企業などに対象しており、ACWIでは3000弱に留まっています。
FTSE | ACWI | |
時価総額カバー率 | 約98% | 約85% |
投資対象数 | 9399 | 2933 |
FTSE: FTSEグローバル オール・キャップ インデックス (Global All cap index)
ACWI: オール・カントリー・ワールド・インデックス (All country world index)
パフォーマンス
VT(青線)とACWI(橙線)の値上がりを推移を見てみます。
こちらもほとんど同じような値動きをしていますので、パフォーマンスの観点からも大きな違いはありません。
投資対象の比較
投資国別の比較を行なってみても、アメリカが約6割で日本が5%、その他国で数%以下の割合で構成されており、ほとんど同じと言っていいでしょう。
セクター別の比較では、資本財と通信サービスの比率が若干異なっていはいますが、こちらも大きな違いはありません。
投資先企業トップ10を見てみます。
投資数先数がACWIの方が少ない分、各企業への投資割合は高くなっていますが、APPLEですら1%以下の差です。
トップ10の企業を見てみても似たような顔ぶれですし、ほとんど違いはありません。
企業 | FTSE | ACWI |
APPLE | 3.34 | 4.02 |
MICROSOFT | 3.07 | 3.19 |
AMAZON.COM | 1.51 | 1.81 |
ALPHABET A | 1.05 | 1.13 |
ALPHABET C | 0.96 | 1.07 |
TESLA | 0.91 | 1.07 |
TSMC | 0.61 | 0.78 |
J & J | 0.75 | 0.78 |
UNITEDHEALTH Gr | 0.77 | 0.77 |
NVIDIA | - | 0.77 |
Meta | 0.59 | - |
参照URL
9) MSCI ACWI Index (USD) (2022年5月31日)
10) FTSE Global All Cap Index (2022年6月30日)
11) FTSE Benchmarks
結論: 経費が安ければどれでも良い
今回紹介した商品はいずれも良い商品ばかりで、本当にどれを買っても問題ないと思います。
ただし、一番安い経費の商品を選びたいのであれば雪だるまになると思います。
そんなことよりも、純資産額の大きさの方が気になるというのであれば、オルカンになると思います。
以上です。